このような症状で悩んでいませんか?

医療では肛門科という専門科があるほど痔疾は多くみられるものです。痔は症状がある人だけでも成人の約半数もいるといわれています。痔という肛門病には、いぼ痔(痔核)と呼ばれるもの、それから切れ痔(裂肛)、痔ろうがあります。
これらすべての痔疾においては、すべて痛みを伴います。中でも切れ痔は用便時疼痛だけではなく、からだを動かせないほどの疼痛が現れます

  • 「痔疾で永く悩んでいる」   
  • 用便時に痛みや出血をともなう(トイレットペーパーに血が付く)  
  • 座薬や軟膏を用いて手当をしている。  
  • 長年の頑固な便秘 
  • ときどき発作性に強烈な肛門痛がおこり、痛みがおなかまで響く。
  • 排便時に紙で肛門を拭くと、ぐりぐりとしたものに触れる。
  • 出産後症状が増悪した。
痔核「イボ痔」

痔疾の中では一番多い「痔核(イボ痔)」は、肛門および直腸下部の痔静脈のうっ血のために静脈が瘤状に拡張したものです。静脈瘤の原因はとして、

1⃣習慣性の便秘 2⃣直腸炎 3⃣妊娠による圧迫 4⃣子宮位置の異常 5⃣長時間立っちっぱなしの職業 6⃣極端に辛いなどの食事・肉食 7⃣アルコール・タバコ 8⃣もともとの胃腸下垂体質 9⃣極端な疲労/腰を冷やすなどの冷寒 などが挙げられます。

成人に多くみられます。発生部位によって内痔核、外痔核などに分けられます。

きれ痔「裂肛」

きれ痔は「裂肛」と呼ばれます。便秘による固い便を無理に出そうとする際に、肛門上皮が強引に伸展されることによって裂けてしまうことが主な原因です。女性に多くみられます。
きれ痔の症状の特徴は、強い痛みです。きれ痔になると頭髪が抜けるといわれているほど頭のてっぺんまでに痛みが通っていく程です。

特に排便時に最も痛みを強く感じ、排便後もしばらく痛みが残ります。

痔瘻「じろう」

鍼灸治療の適応するものは、肛門部に小さな瘻孔を生じて膿を輩出しているような軽傷なものとなります。自然治癒はまれで、原則的には手術を要するというのが現代医学的なアプローチとなります。

当院での鍼灸治療方法

 深谷流の灸療法

当院の施術は、お尻の患部ではなく、背中や手足など離れた部位のツボより鍼灸治療を行います。痔疾は下肢、腰部を温めて血行障害を排除して、血行がよくすると、症状が好転し、治癒傾向をしめすものです。

古来から行われてきた効果的な痔疾の鍼灸治療法が存在します。是非ご相談ください。

当院でも、灸の治効経験として「風市」などは非常に効果的なツボになります。施術所だけでなく、家でも灸がすえられるように、指導のうえお灸セットをお渡ししています。

• 棒灸(ぼう灸)

棒状の灸の一端に火をつけ、それを皮膚に直接つけないで、ツボに近づけたり遠ざけたりしながら、温度を加減して行う手法になります。皮膚の表面が赤味を帯びてきて(フレア現象)、体の中に温かみがしみ通るように感じたら、その時点で終了します。非常に気持ちの良いものです。

 平田式十二反応帯刺激ゾーン

平田式内蔵十二反応帯と、縦の線経絡の組み合わせにより、痔疾への鍼治療ポイントを定めます。

体表から臓腑に作用を及ぼす各領帯の治療ポイント(桃色の)に、セラミック電気温灸器・使い捨てはり、円皮針を使用します。

 東洋医学的な考察を踏まえたアプローチ

必要に応じて全体的な胃腸の調整や東洋医学的「肝」の調整も併行してすすめます。苦痛を取り除き、治癒機転をすみやかにします。是非ご相談ください。

  • 参考文献:「お灸で病気を治した話」/深谷伊三郎/鍼灸之世界社 
  • 参考文献:「治験例を主とした鍼灸治療の実際」/代田文誌/創元社