眠れない、眠りが浅い、、、不眠症とは?

布団の中に入ってもなかなか眠れない…眠りが浅くて夜中に何度も目が覚める…早朝に目が覚めてしまい、その後寝ようとしてもだめ…こうした症状のほとんどは、不眠症とよばれています。

不眠症は6つのグループに分類される。

1)不眠症群:ストレスが引き金となるいわゆる「不眠症」。慢性では(3ヶ月以上)・短期不眠障害(三ヶ月未満)となる。

2)睡眠関連症候群:夜中にイビキ、そして息が止まる睡眠時無呼吸症候群。

3)中枢性過眠症群:昼間寝ているので夜目がさえる。

4)概日リズム睡眠:遅寝、遅起きのリズム障害。

5)睡眠時随伴症候群:REM期には筋肉が緩むが、REM期になっても筋肉が動く、夢のままに身体が動くREM睡眠行動異常

6)睡眠関連運動障害群:夜、足がムズムズする。

いわゆる慢性不眠症の成立についての考察では、身体的緊張と『今晩も寝れないのでは』という学習化された睡眠妨害的連想が大きく関与しますが、とくに前者の身体的緊張に対し、鍼灸治療によっての効果が大いに期待できる。

当院での不眠症へのアプローチ法一覧

• 深谷式お灸法

不眠は『不安という不快な情動性のブロックが背景にあること』が一つの要因として考えられます。

それらが身体のツボに表現されると、霊台・神道・身柱などの圧痛、硬結としてあらわれてきます。漢方医学で「神」や「霊」などの言葉がつくツボは、精神作用のことを表現しています。つまりこれらのツボは心気作用、精神が関係するもので不眠症への効果的なツボとなります。

当院では、お灸の治療にあたり、適切な経穴の検出、施灸量を考慮し、施術を行います。直接的にツボを熱刺激する際には、もぐさと皮膚の間に灸点紙シールをあて、1ミリ以下の穴を通して熱刺激を行います、多少赤くなることはあっても、目立つ痕を残すことはありませんので、ご安心下さい。

平田氏(十二反応)帯 熱針刺激療法

平田式内蔵十二反応帯により脊髄レベル(脊髄・内臓)の鍼治療を進めます。不眠症に心臓帯(赤色ポイント)への熱鍼刺激を用います。

電位的な異常をともなう障害分節(デルマトーム)へセラミック電気温灸器・使い捨てはり、円皮針などを使用し、脊髄性の鎮痛を図ります。


以上のようなアプローチ法を組み合わせて鍼灸治療します。東洋医学による治療法は、現代医学的な病名にこだわりなく東洋医学からみた異常所見に従って鍼灸治療します。自宅で患者さんが毎日行うことができるお灸の指導もしております。

慢性不眠症を抱える患者さんへのアドバイス

・入床前にセルフケアとしてお灸を実施する。

・寝る前の3〜4時間前のコーヒーは控えましょう

・「ニンニク・カレーなどの刺激物を控えましょう」

・ベッドと生活空間の住み分けを行い、床以外では睡眠をとらないことを徹底し、睡眠とベッドを結びつけ(ベッドは寝るところ)とする。

・高齢者に多くみられる、夜7時ごろからベッドに入って入眠までの時間を過ごすという習慣は、入眠・中途覚醒・早朝覚醒すべてに悪影響を及ぼすため、遅寝早起きをする。