便秘とは?

便秘は、便が腸管内に異常に長く停滞したり、通過時間が延長したり、排便回数や排便量が減少した状態です。その人の排便習慣・食事の内容により異なるため、便秘の定義は難しくなりますが、一般には排便回数の減少(3~4日以上にわたり排便がない)、便量の減少、硬い便の排出のいずれかによって排便に困難を感じた状態とされる。

便秘の症状とは?

腹部の膨満感、悪心、食欲不振、胸やけ、げっぷ、腹痛、下腹部圧迫感などが現れます。また腸の内容物の毒性により、吹き出物や湿疹ができることがあります。

神経症状としては、頭痛、発熱、めまい、動悸、不眠、疲れやすくなる、集中力がなくなるといったこともあります。

さらに硬い便のために肛門裂傷の危険もあります。

これらの患者さんに共通することは、、、

過度の異常な腹腔内の圧力、または腹部筋群のしまりのなさは、内臓(はらわた)が下方へ垂れ下がっていることを意味します。

・肝臓(吸収系)・腎臓(排出系)の不完全な機能
・口から肛門軸の腸管における沈滞
・結腸から大腸の過敏、膨張など

当院での便秘症のアプローチ法一覧

• 平田式十二反応帯

平田式内蔵十二反応帯により脊髄レベル(脊髄・内臓)の鍼治療を進めます。

電位的な異常をともなう障害分節(デルマトーム)へセラミック電気温灸器・使い捨てはり、円皮針などを使用します。

小腸帯(橙)及び大腸帯(赤)を中心に鍼灸施術します。

• 深谷式お灸法

昭和の名灸師・深谷伊三郎さんの灸堂臨床余禄『お灸で病気を治した話』内で紹介される沢田流神門穴便秘の特効穴です。

当院でも、数十人を超える便秘患者さんへの施術例がありますが、東洋医学的鍼灸施術後の「沢田流神門穴(ツボ)」への施灸は非常に有効で、患者さんからも感謝の報告をいただいています。

• YNSA(山元式頭鍼療法)

「YNSA」は脳を刺激して、中枢神経や脳のさまざまな器官、自律神経や脳神経に大きく働きかけます。よってこれらの症状に、大きな効果をもたらすことがはっきりとわかります。

「YNSA」では、手や足など体の部位とつながる【基本点】、額にある目、鼻、耳、口につながる【感覚点】、大脳や小脳、脳幹とつながる【脳点】、心臓、胃、肝臓といった内臓につながる【Y点】、視覚や嗅覚、聴覚などの感覚や顔面の筋肉をコントロールする視神経や三叉神経、顔面神経などにつながる【12脳神経点】などを用い、さまざまな症状にアプローチします。

以上のようなアプローチ法を組み合わせて鍼灸治療します。便秘などの不調は生命維持に必要な機能の不全を示すものです。当院はこういった身体内部の変動にたいしても流動性を取り戻す手助けをします。